技術的記事
ウイルス感染拡大予防のため、世界中の医療現場、日常生活で新しい衛生対策が求められる中、リネンサプライ工場では、完全殺菌された最高水準に清潔なリネンを病院や老人ホーム向けに生産する責任があります。JENSEN Senking MediLine連続洗濯機は、最高水準の医療・衛生要件を満たしており、ドイツ医療機器法(MPG)と欧州医療機器指令(MDD)に準拠し認証取得している業界唯一の洗濯機です。
コロナウイルスが蔓延している今、身の回りの環境を衛生的に保ち、手洗いと消毒をこまめに行うことが、健康的な生活を送る上で不可欠となっています。英語のhygiene(衛生)という単語自体に「健康に良い」という意味があることが示すように、太古の昔から人々は衛生と健康に深い関係があることに気付いていました。世界保健機関WHOでは「衛生とは、健康の維持と病気の蔓延防止に役立つ状態と習慣のことを指す」と定義しています。衛生はランドリー業においても重要な役割を果たしており、リネンがランドリーに入荷した瞬間から始まる概念でもあります。
洗濯プロセスでは、温度と洗剤の作用がリネン中の微生物汚染レベルを低下させます。汚れや微生物を布地から分離し、洗濯水に浮遊させ、その後のすすぎプロセスで洗い流します。物理的な除去に加え、熱不活性化により微生物を殺すことも可能です。この作用は、温度上昇に伴い強くなります。また、洗剤に含まれる界面活性剤や酸素系漂白剤による微生物の化学的不活性化も効果があります。特に病院や老人ホームで使用されるリネンは完璧に清潔で無菌である必要がありますが、公的認証取得済Senking MediLine連続洗濯機はその基準を十分に満たす性能が証明されています
医療機器指令に準拠 認証を取得
回収タンクのないJENSEN Senking MediLine連続洗濯機は最高水準の医療・衛生要件を満たしており、ドイツ医療機器法(MPG)と欧州医療機器指令(MDD)に準拠して認証を取得しています。衛生要求が高まる昨今、MediLine連洗機の重要性は今まで以上に増しています。
現在、病原菌と細菌の除去はもちろんのことウイルス殺菌が最重要課題となっており、あらゆる分野で衛生要件と法規が益々厳しくなっています。その傾向は医療分野で特に顕著です。Senking MediLineは、特許取得済みのSL方式を体系的に発展させたもので、連続洗濯機にもプレス型脱水機にも回収タンクがありません。回収タンクを排除し、使用する中央配管を1~2系統に限定することで、汚れと細菌の増殖を防止しています。すべての配管はステンレス鋼製で、腐食や汚染を効果的に防止します。タンク洗浄を定期的に実施する必要がないため、メンテナンス作業は非常に少なくなり、工程が大幅に短縮されます。
ドイツ医療機器法(MPG)では、連続洗濯機で処理する手術着や布製品にも手術器具の準備についてと同じ基準が適用されており、この点で、Senking MediLineは比類ない性能を発揮します。ドイツ医療機器法MPGはヨーロッパ全体で有効な医療機器指令に該当します
特許取得済みSL洗濯方式:100%衛生的、100%見事な仕上がり
Senking MediLineは特許取得済みのSL方式をベースにしており、予洗ゾーンと本洗ゾーンにスタンディングバスを配置した槽交換システムも同様に採用されています。これは、高い柔軟性を得ると同時に、ランニングコストを出来る限り低く抑えるために不可欠です。予洗ゾーンと本洗ゾーンでは、槽ごとに確実に洗濯水を回収できるため、回収タンク付き連続洗濯機と比較して水回収率が高くなります。熱損失は、水を直接回収することで非常に少なくなります。水流と水量はすべて電磁流量計で高精度に記録、制御されます。水位、ドラム回転速度や旋回角度などの様々なパラメータは、洗濯プログラムごとに自由に調整可能で、偏心アルキメデス螺旋形状の洗濯板と高い桟の構造により極めて効果的な機械的作用が保証されます。MediLineでは機械全体の熱消毒が行われますが、オプションで、長期機械停止前にシステム全体の排水が可能です。最終バッチ積み込み時点でボタンを押すと、特別なプログラムルーチンにより、予洗ゾーン、本洗ゾーン、すすぎゾーンと仕上げ槽の熱消毒が行われ、その後機械全体から水を完全に抜くことが可能です。また、予洗に必要な水は回収済み洗濯水から電磁誘導測定技術を使用して高精度で注入されるほか、プログラムした温度も特別なトランスポンダーシステムによって監視されます。
殺菌における温度の役割
リネンの殺菌には高温にさらすことが必須です。温度を上げること、高温にさらす時間を長く確保することによって、より高水準の殺菌が可能になります。電子温度計を使用する主洗ゾーンの自動温度・時間モニターは、最後の主洗ゾーンで実際の液剤の温度を測定し、リモート伝送で連洗の制御に送信します。この方法で、主洗濯の開始時に事前に設定された温度が、たとえば主洗濯終了までの10分間など、設定された時間にわたって維持されたかどうかを確認することができます。殺菌に関する要件は地域によって異なりますが、殺菌サイクルの最低要件として、リネンの温度は75℃で30分、または80℃で10分とされています。
予洗用の水温が設定した上限より高い場合は、自動安全ルーチンが即座に起動して、新しい冷水が使用されます。それにより、リネンに付着した血液などのタンパク質の凝固を防止します。また、専用設計のオーバーフローボックスの効果により、シンプルな洗濯プロセスで、リントを確実に除去するため、医療用リネンで糸くずが傷に入り込むことを完全に防止します。
将来に向けて万全の備えを
JENSEN Senking MediLineは現時点で、ドイツ医療機器法のクラス2aに準拠して認証を取得している唯一の連続洗濯機です。この認証は、連続洗濯機に対して衛生認証を付与することが認められているトップクラスの衛生検査機関によって行われたものです。Senking MediLineを使用すれば、あらゆるランドリー事業者で、最高水準の衛生品質のリネン生産が可能です。
病院では完全殺菌されたリネンが常に求められています。