清潔に、さらに清潔に、UVClean: 検定承認を受け、Texcare 2024で紹介されました。

技術的記事

清潔に、さらに清潔に、UVCleanの検定承認が完了

JENSEN連続洗濯機用に設計されたUVCleanシステムの特許取得と検定承認が完了しました。このシステムでは、化学薬品を使用せずに二重胴構造内における細菌の繁殖を自然な方法で防止します。これは細菌を除去する最も自然で環境にやさしく、効率的な方法です。またしてもJENSENエンジニアリングチームは、シンプルかつ革新的な方法でクリーニング事業者であるお客様の利益拡大を遂げました。

連続洗濯機の細菌汚染

適切な洗濯方法を用いると、被洗物は連続洗濯機の本洗ゾーンで殺菌されます。しかしどんなタイプの連続洗濯機であっても、すすぎゾーンで再び被洗物に微生物が付着するリスクがあります。その原因は連続洗濯機内の細菌性バイオフィルムにあり、これが洗濯水で頻繁に洗い流されることのない温かく湿った領域で完璧な培地を形成しているからです。したがって連続洗濯機の内部表面の殺菌は、細菌やバイオフィルムの繁殖を抑制するために不可欠となります。このことは多くのクリーニング事業者においても重要な課題です。槽内水位レベルより下では、外側のドラムの内部表面は常に洗濯水にさらされています。流体力によりここに微生物が堆積することはできず、また殺菌剤を投入すればそれが表面に直接作用して細菌の定着を防ぐことができます。水位レベルより上では、内側表面が洗い流されることが頻繁にはありません。またここは高温であるため、常に湿度が高くなっています。さらに洗剤・添加剤・のり剤を含んだ洗濯水の飛沫や、結露水がそこに溜まります。つまりこの一帯は温かく湿気が多く、蒸し風呂のような状態になっています。この環境が微生物の増殖を促進し、それらが表面に堆積してバイオフィルムの形成を可能にします。機械内部のそのような表面の清掃は難しく、費用がかかります。私たちの目標は、バイオフィルムが形成される前に内側表面から微生物を除去することでした。 

自然からのインスピレーションを活かしてJENSENが完成

解決策はシンプルで自然なものでした。紫外線C波(UV-C)は、局在するバイオフィルムを処理する現在の方法への自然なアプローチです。この方法は製薬業界でも使われており、抗生物質が効かない多剤耐性菌に対処する場合などに活用されています。細菌、ウイルス、または他の病原体などの微生物を死滅させたり、あるいはその繁殖を防ぐことができます。他の殺菌方法と比べて化学薬品を使用しないため、環境適合性および廃棄の面で問題がないという利点があります。UV-C照射は今日さまざまな用途に使用されており、例えば下水処理場・実験室・空調システムの殺菌、さらにはプールや水族館、および食品や飲料の加工処理のさまざまな段階などが挙げられます。診療所や病院では器具・作業台・室内空気を滅菌するためにUV-C照射が使用されています。 

連続洗濯機には、外側のドラムを囲む筐体に2つのUV-Cランプが取り付けられています。これらのランプが内側のドラムと外側のドラムの間の内部表面を照射します。反射により照射光が内側表面に到達し、微生物が除去されます。このシンプルでほぼメンテナンスフリーのシステムは、運用コストが非常に低くなっています。2つの10 W電球はおよそ1年後に交換する必要があります。24時間無休で16か月間稼働させたとしても、UVランプは依然として75%の照射量を維持します。ランプの交換は非常に簡単です。ランプの清掃も同様に簡単です。UVCleanは、既存するJENSEN連続洗濯機の後付け用オプションとしてもご提供しています。表面に接触させた試験片は、2つの試験フランジを使って簡単に採取することができます。これはUVCleanシステムの効果をいつでも測定できることを意味します。また、ランプの照射性能を検査窓から確認することができます。 

試験、特許取得、検定承認のすべてを完了

JENSEN開発チームは、ドイツ・デルンバッハに拠点を置くSchubert衛生研究所とともにある顧客のクリーニング工場で広範囲におよぶテストを行い、UVCleanがいかに効率的に細菌を除去するかを証明しました。Schubert衛生研究所は、外側のドラムの内部の光源付近に複数の測定点を置き、30分後に照射ドーズが50 mJ/cm² を超えるように、連続洗濯機のすずぎ領域にUVCleanを設置しました。すでに30分後、多くの種類の微生物に対してD90値を大幅に超える照射ドーズが達成されました。これによって、90分間照射することによって大半の細菌を99.9%まで除去することができるようになります。 

「私たちは定義された細菌サンプルの減少と細菌の総数を評価し、その結果に驚きました」とJENSENのウォッシュルーム技術部門でセールスマネージャーを務めるマーティン・スコープは話します。「この結果を受け、連続洗濯機の細菌、バイオフィルムを除去するための環境にやさしい未来志向の方法として、UVCleanを強くお勧めすることができます。これはクリーニング工場のさまざまな問題を解決する、省メンテナンスでシンプルなシステムです。そして、Schubert衛生研究所による検定承認によってこれが証明されました。私たちにとってはこれが非常に大切でした」とマーティン・スコープは嬉しそうに報告しています。

正式に検定承認を完了: UVCleanの効果は、Schubert衛生研究所によって証明されました。

UVランプが外側のドラムに取り付けられます。

日光は人間と自然の維持に不可欠です。UVCleanを使用すれば、クリーニング事業者もこの貴重な資源の恩恵を受けることができます。

UVCleanは、連続洗濯機の細菌、菌類、バイオフィルムを除去するための新しく経済的で、生態系に配慮した方法です。

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