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ベルギー ウォンメルヘム市 Clova ランドリーは、病院、介護施設で使用されるヘルスケアリネン、ユニフォームを扱い、顧客からの評価が非常に高いことで有名なランドリーです。アントワープ近郊7,000床、10,000 人のスタッフの洗濯需要に応えるため、極めて効率的、生産性の高いランドリーが求められています。同ランドリーでは、この要望に応えるため、創業時から JENSEN の設備、マテリアルハンドリング、自動化ソリューションに頼ってきましたが、最近、新しい Futurail システムを導入し、汚れ物の仕分けエリア側をリニューアルしました。このシステムは、ロボットとAI を活用したスキャナー搭載の Inwatec 社の衣類仕分けシステムと、Metricon 社製 仕分け、ハンドリングシステムで構成されています。
優れたカスタマーサービスで WRP Star を受賞したClovaランドリー
2019年9月、Clovaは素晴らしいカスタマーサービスが評価され、ドイツ WRP 誌より権威ある WRP Star 賞を授与されました。同社では、個々のクライアントに合わせたサービスを提供し競合他社との差別化を図っています。大小あらゆる規模の医療・介護施設と密接な関係を築き、リネンや衣類の所有権と、権限をクライアントに委ねています。ランドリーのリネン管理システムを活用することで、クライアント自身で、配達されるネン数量を変更したり、新しいユニフォームを注文したり、既存ユーザーをオンラインで変更し、さらには施設内の居住者をアクティブ化、非アクティブ化することも可能です。
Clovaランドリーは、さらに一歩先を進んでいます。病院、介護施設などヘルスケア業界の特性としてコストを事前に正確に把握しておかなければならないため、消費量、居住者一人あたりのコスト、その他 KPI データが非常に重要となります。解決策として Clovaランドリーはシステムから入手可能な情報を完全に透明な状態で、毎月顧客に提供しています。そのため、予算から乖離があった場合にはクライアント施設側で対処することができるのです。こうした情報提供と権限委譲により大きな信頼が生まれ、結果として長期的な協力関係を築いています。
このプロセスで、Clova ランドリーは Gotli Labs社のGlobe に絶大なる信頼をおいています。Globe は人と設備のデータを記録し、適切なタイミングに、適切に判断することを可能にする最新のマネジメントツールです。情報をリアルタイムに提供する中央監視に対応した最新の手法で、ランドリーの生産性向上と、ランドリーで働く人々に心の平和をもたらします。スタッフのスケジューリング、勤怠管理、トラック&トレース機能など、ランドリー業界で最も優れた生産管理システムです。
汚れ物仕分けエリア スタートから適切に
最も重要なのは汚れたリネンを受け取るエリアです。ランドリーの生産性を高めるためには、受領した汚れリネンを効率的に仕分け、洗濯プロセスとフローを最適化する必要があります。2017年、包括クリーニング用の Futurail バッグシステムとJenway 保管・配送システムを完成した後に、JENSENは、Clova とリネン受け取り時の合理化について戦略会議を開始しました。その目的は、仕分けステーションの数を増やし、完全自動化された仕分けを追加し、ベッドリネンとユニフォーム双方の保管容量を増加させることでした。これについては利用可能なスペースが限られていたため、かなり困難なタスクであることが明らかになりました。
現実問題として、18袋付属のFuturail Multi-Sort 仕分けシステムと240袋相当の収納庫、さらにロボットセパレータ搭載 Inwatec ライン、スキャナー、自動バッグ投入用の6袋に必要なスペースを建物内に確保する必要がありました。
ランドリー自動化の未来 - Inwatec 製のロボット工学と AI
Clova は当初から、Inwatec社システムによる汚れ物の最新自動分類方法が革新的であることに気づき、今後進むべき道はこれだと確信していました。受け取る洗濯物で、ランドリーの作業者に有害で感染源にもなりうる病院ツール(はさみ、外科用メス、ピンセットなど)、ペーパークリップなどの小さなアイテムを、仕分けエリアで自動認識することがいかに重要であること、認識していました。こういった混入物はあまりに小さいため手動検査では見つけられないことがよくありますが、洗濯設備にもリネンにも害となります。ODIN X 線システムを使用した汚れた洗濯物に混入している異物の検出は、インテリジェントソフトウェアと人工知能を使用して自動化されています。
X 線スキャナーに1時間あたり1500枚の衣服を一貫して供給する THOR ロボットセパレータにより、完全自動化された仕分けシステムが可能となり、汚れた衣類の仕分けに、わずかな人的介入しか必要としません。
Inwatec の仕分けラインは Futurail システムにリンクしています。衣類はX 線スキャンプロセスの完了後、自動的にバッファサイロに転送され、洗浄バッチに達すると、Futurail バッグに転送されます。低周波数タグが付いているアイテム、高周波数タグが付いているアイテムがありますが、Inwatec RFID ユニットはこれらすべてを読み取り、ランドリーのデータベースに保存された情報とリンク付けします。Clove は仕分けシステムのモジュール性に特に感銘を受けました。様々な要素の間に新しいシステムを配置することで将来簡単に拡張できるからです。
外観の美しさ
洗濯後の衣類の自動仕分け処理には Metricon システムが利用されています。これはモジュール式システムで、実証済の標準コンポーネントを使用しカスタマイズされています。Clova ランドリーでは、多層的なデザインのおかげで天井下のフリースペースが効率的に使用されています。その成功例の1つは、高さを無段階で調整できる人間工学に基づいた供給ステーションです。衣類のデータは、バーコード、デジタル接続ステーションで RFID タグを読み取ることで取得されます。このデータは関連するハンガーにデジタル接続され、このプロセス以降の処理と仕分けのデータとして利用されます。この処理は仕上げエリアまで続きます。
またこの仕組みはトンネル式フィニッシャーと、2台の自動衣類折りたたみ装置、Fox AF に連結しています。エネルギー効率の高いトンネル式仕上げ機Omega Pro は、衣類の温度をインレットゾーンでゆっくりと穏やかに上昇させるため、他のシステムと比較してトンネル内での処理時間はかなり長くなります。衣類はアウトレットゾーンでゆっくりと周囲温度までクールダウンされ、低エネルギーコストで、すべての衣類の美しい仕上げが保証されます。これには2つの自動化衣服フォルダが組み合わされていて、平均速度900枚/時の混流運転ですべての衣類を折りたたみ、分類し、積み重ねます。このドリームチームのようなマシンのおかげで、Clova のランドリーサービスを利用しているヘルスケア機関で働く全スタッフは、美しく整った身だしなみで業務に臨むことができます。
新しい衣類仕分けと処理の導入は素晴らしい結果をもたらしました。Clova は新規導入に非常に満足しています。さらに、クライアントの医療介護施設も衣類の素晴らしい仕上げに満足しています。
業務のない、とある1日で・・・
新設備への投資に加えて、オフィスの包括的な改造も行われました。壁は引きはがされ、追加のフロアが備え付けられ、一階全体が保管ラインで一杯になりました。新設備は、完全な実稼働の中で設置しなくてはなりません。「完全な実稼働」とは、新規システムの設置中に、同じスペースにある既存の仕分け、バッグシステムを取り外さないことを意味します。連続洗濯機を停止することは Clova の選択肢にはありませんでした。
このため、週末いっぱいをかけて作業が行われることになりました。Clova は、顧客の拠点でリネンを保管し、その週末前後のリネン量を減らすなど、できる限りのことをして備えました。
重要なことは、既存のリフト2台の稼働を可能な限り長時間維持し、連続洗濯機の動作を適切な仕分けがなくても維持することでした。
さらには、可能な場合、ビン、ベルト、リフトおよびストレージラインなどの Futurailシステムが、追加のサポートスチールを含む既存バッグシステムの上、下、横に取り付けられました。その同じ週末に、一時的に設置された Inwatec ラインが取り外されて、巨大なコンクリートスラブ用のスペースが一階に作り出されました。
作業が始まったのは木曜日の夕方で、すべてのコンポーネントが既存システムから取り外され、サポートスチールが取り付けられ、新しい Futurail コンポーネントが取り付けられました。Clova と JENSEN の両チームが交代で作業を進め、新バッグシステムと排出ラインが少しずつ完成していきました。下部の保管ラインが日曜日の夕方に設置されたことで、最初のバッグで縮小したシステムを作り上げ、月曜日には少なくとも本稼働を開始できるようになりました。
月曜日に本稼働が再開したとき、満足に浸っている人は誰一人としていませんでした。一階の保管フロア全体を、適切な仕上げと保護を行って完成させる必要があったのです。Inwatec ラインは元の位置に設置され、衣類の自動投入用の Futurail バッグシステムに取り付けられました。高度な素材処理ソリューションを伴うランドリーを完璧に再構築できたのは、適切な計画、賢明な設置管理、さらには優れたチームワークの尽力のおかげです。全作業が当初設定していた1稼働日+1週末以内に完了しました。
素晴らしい仕事、素晴らしい仲間
「これまで、汚れたリネンはランドリーの屋外で分類していました。場所がなかったからです。しかし今では、ストック量を2倍にできたので、リネンを効果的に洗浄し、連続洗濯機を有効に活用できます。洗濯したい方法で洗濯することができ、以前より生産的になりました」と財務およびプロジェクト担当ディレクター、Dirk Peeters氏は語っています。
両方の連続洗濯機が消費する水の量は、平均して1.82 l/.48ガロンです。これは、JENSEN 製の Senking Universal 洗濯機の最先端技術の賜物で、最新の素材処理ソリューションを使った完璧なランドリーフローのおかげです。
人事、渉外、購買担当ディレクター、Ronny Belmans 氏は以下のように付け加えています。「稼働をほとんど止めることなく、コンクリートの天井を壊すことを含めた新しい設置全体をやり遂げることは困難な課題でした。でも、JENSEN チームのマネジメントは非常に優れていました。本当に大変な仕事だったのですが、彼らの手際には本当に感心しました。素晴らしいチームです!」
リネンが詰められ次のプロセスへ進む前に待機中のFuturailバッグ
Inwatec社システムによる革新的な汚れ物の自動仕分け
Inwatec社の新しいラインは、ロボットセパレーターと…
…X線スキャナーで構成されています。
Clovaが絶大なる信頼をおくGotli Labs社製ランドリー用最新データマネジメントツールGlobe
職場での第一印象は非常に大切。完璧にパリッと仕上げられた衣類の自動仕分け
踏み台なしで、あらゆる身長にも高さ調整が可能な人間工学に基づく供給ステーション
多層的なデザインが可能なJENSEN Metriconシステムのおかげで天井下のフリースペースが効率的に使用されています。
2列のバッファーラインを収容するJenrail2000オートマティックシステムで大型洗濯物の供給も自動化されています。
両コーナーが縦列クランプにつままれると、クランプはバッファーラインに引き込まれていきます。
両方の連続洗濯機の平均水消費量は1.82 l
生産フローを自動化する賢い方法:積み重ねた洗濯物の物流・保管システムJenway FT
最高品質でタオルをたたみ、スタッキングするTematic Pro
ベルギー ウォンメルヘム市のClovaランドリーは、病院、介護施設で使用されるヘルスケアリネン、ユニフォームを扱い、顧客からの評価が非常に高いことで有名です。